半年点検と(暫定)桜撮り納め ― 2021年03月27日 20時00分
マイクロフォーサーズで『デジタルデュープ』 ― 2020年12月30日 18時30分
ここから長くなると思うので
先に、要点と結論を。
このスレは・・・
①マイクロフォーサーズ による
②昔撮ったフィルム(ネガフィルム)の
③デジタル化(いわゆる『デジタルデュープ』 と
④その後のカラー化(現像)
をどうやるか?(やれるのか?)
という内容です。
キーワードとしては
#デジタルデュープ
#マイクロフォーサーズ(OLYMPUS OM-D E-M1 MarkⅡ)
#ニコン NIKON ES-2 [フィルムデジタイズアダプター]
#ルミックス G MACRO 30mm(H-HS030)
【結論】
機材は、結果的に、それなりに準備することになりました。
つまり、コストも掛かってます。
①カメラ:OM-D EM-1 MarkⅡ(マイクロフォーサーズ)
②レンズ:ルミックス G MACRO 30mm(H-HS030)<新規>
③ニコン NIKON ES-2 [フィルムデジタイズアダプター] <新規>
※ES-1ではなく、ES-2の方です。
④ライト:Pixel G1S RGB LED ビデオライト <新規>
(これは、フラッシュでも他ライトでも可能と思います。)
⑤現像ソフト:SILKYPIX® Developer Studio 10 <新規>
「ネガ反転ツール」活用(スタンダード/PROにあり)
です。
これだけ揃えば、ネガフィルムをデジタイズできます。
【レジメ】
0.きっかけ
1.フィルムと私。
2.自宅機材での実験と結果
3.検証結果による機材検討
4.機材導入
5.実証実験と結果
6.所感
********************
【0章 きっかけ】
ネガフィルムをデジタル化するという方法は
フォトヨドバシの特集で、なんとなく知ってました。
フィルムをライトボックスで照らし
カメラを俯瞰に配置して、フィルムを通した光を
デジタルカメラでRAW撮影し、現像・・・
大ざっぱな内容は理解していましたが
そもそもフィルムカメラ(OM-10はある)も
使わない状況ですし、今更・・・な気がしていました。
そもそも、あまり時間も無いし、特に心動かされず・・・
しかし、iPhone12Proの導入でいろいろ調べている中
こんなAPPを見つけました。
『NEGAVIEW PRO』というアプリで
ライトボックスで照らしたネガを
iPhoneのカメラで覗いたら、ネガからカラーにしてくれるという。
いや、画期的だと思いました。撮影もできる訳ですし
昔のフィルムを簡単にデジタル化できるのだと・・・。
ちなみに350円。
昔のフィルムをiPadで照らして撮ったのが、これ。

悪くは無いですが、iPhoneを固定しない事には、ネガ確認の域を出ません。
解像度には限界があるので、ネガの整理には使えると思います。
ただ、これが簡単にできる事が、画期的だなと思いました。
【1章 フィルムと私。】
古いネガは、それなりにあるんです。
まあ、デジタルカメラの使い始めは
たぶん、99年頃。富士フイルムのデジカメ DS-20。20万画素です。
今や、20万画素から(E-M1 MarkⅡ)は2000万画素!
つまり、それまでは、フィルムカメラでした。
このスレ(2010年9月16日)にも、カメラとの歴史が書いたんですが
中学の頃に購入した「コニカ製C35EF(ピッカリコニカ)」
が初号機だと思います。
学生時代のホームステイ(LA)とか
フィルムが何本かあるので、このカメラで撮影したとしか
思いつかないのですが、5,6年使ったんでしょうね。
その後は、暫くカメラもなく
カミさんとつき合い始めて買った「ミノルタのAPEX90」。
これが、新婚旅行からハワイ旅行などにも持って行っていたかと。
デジカメの画素数が上がっていき
フィルムも現像して印刷するという事もだんだん減り
フィルムからデジタル移行したのが
2004年頃でしょうか(FinePIXF700の頃)。
つまり、手元にあるのは
①学生時代の写真
②結婚前の写真
③結婚式w
④ハワイなどの初期の海外旅行から2000年位までのもろもろ。
数えたら、ざっと45本分くらいな量です。
実家に行けば、もしかしたら・・・
『スーパーカーブーム』で撮りまくった
ランボルギーニやフェラーリのネガがあるかもしれません。
残っていれば当時のパースの付け方とか
今の撮影に通じる何かがあるか?を確認できるんだけど・・。
【2章 自宅機材での実験と結果】
とりあえず、ネガフィルムに光を当てて、どんなものか実験してみました。
そのために、フォトスタンドのガラスを2枚使って
ネガを挟むフォルダーを作ってみました。
最近、100均などのフォトスタンドって、みんなアクリルなんですよね。
小さいガラスが手に入らず、自宅にあるモノを流用してみた次第。

開くと、こんな感じ。

まともなライトボックスが無いので、iPadで流用してみました。

ガラスで挟むので、フィルムの押さえられるのは良かった。
古いフィルムは、結構、ソリが入ってたりしますので。
ちなみに、iPhoneのAPPで撮影すると、こんな感じ。

さて、実際にカメラで撮影です。
手元のマクロレンズは
M.ZD60mmMacro(撮影距離19cm:1倍)
ZD50mmMacro(撮影距離24cm:0.52倍)
しか、ありません。
実際、手持ちの三脚との組み合わせだと
こんな感じに。

調整しても、手持ち三脚だと
こんな感じまでしか寄れません。

なんとか場所を探して・・・

肝心のフィルムの位置が合いません(爆)

ちなみに、外れたとして
なんとか撮影したネガフィルム。

カラー化を先に考えた場合
Lightroomを使ってないワタクシは
年間契約に至るのが、どうにも踏み込めず。
単発買いで、一発でネガからカラー化ができるソフト
を探した所、ありました!(これに時間掛かった)
SILKYPIX Developer Studio 10、です。
『SILKYPIXでネガフィルムをデジタルデータにしよう!』
ネガフィルムの未露光部分を
スポイトツールでクリックすると
一発変換してくれる機能を有しています。

まあ、なんてことでしょう。
1987年のチャイニーズシアターが蘇りました。
とりあえず、体験版ですが
これなら廉価版でもOKです。
【3章 検証結果による機材検討】
さて、この結果から
ネガフィルムをきちんと撮影さえすれば
なんとかカラー化をする事ができることは分かりました。
で、機材をどうするか?
①ニコン ES-1 検討
ニコンのアクセサリーに、ES-1 というものがあります。
【スライドコピーアダプター ES-1】
ニコンユーザーだけでなく
マイクロフォーサーズでもいくつかサイトがヒットします。
30mm程度のマクロレンズを使うのが一般的で
(35mmフルサイズなら60mmレンズ)
マイクロフォーサーズで60mmを使った例はありませんでした。
さらに、このES-1・・・
スライドを装着する仕組みなので
ストリップ型のフィルムフォルダーは使えません。
強者は、これを改造して、フォルダーFH-4を
使える形にしていますが、手間が掛かるし
ワタクシは、皆さんがご存じの通り、不器用ですw
改造ができれば、7000円位の投資で行けそうですが
ワタクシの場合、手持ちレンズのワーキングディスタンスが
長すぎると思いました。
②フィルムを固定して、俯瞰撮影は?
フィルムを固定するのは出来そうなので
フォトヨドバシよろしく、コピースタンドを買って
三脚の代わりに、クランクを回して
フィルムから垂直距離を保つ方法。
これなら手持ちレンズでも行けそうですが
レンズの固定は、都度手作業になるし
効率的にも思えません。
ちなみに、コピースタンドは
安いモノで、17000円位(´ヘ`;)
使わない時には無用の長物です。
ちなみに、三脚に俯瞰撮影できるための
「SLIK 雲台アクセサリー スライディングアーム」も
考えましたけど、同様の理由で却下しました。
③やっぱり ニコン ES-2 の検討
ニコン様には、ES-1でなく
ちゃんとストリップ型のフィルムフォルダーを使える
こんなものがございます。
【フィルムデジタイズアダプター ES-2】
流石ですね。ニコンのカメラにもネガ反転機能もある様子ですし
昔からのフィルムユーザーにも気を配っています。
それにしても、破格の値段。約2万円...orz 。
60mmマクロを装着するにしても
Kenkoなどのメタルフードを繋げて
被写体(フィルム)からの距離を取らないといけなさそう。
しかし、フィルムをホルダーに固定し
本体に差し込んで撮影。
セットできてしまえば、一番時間が掛からず
デジタイズできそうな組み合わせです。
兎に角、手間と時間を掛けないなら
コストを掛けるしか?ありません。
ということで、ほぼ、ES-2の路線で固まりました。
④レンズ、どうするよ?
ES-2(ES-1)にするにしても
最短撮影距離が課題になります。
60mmマクロより、30mmマクロ系の方が
ワーキングディスタンスも短いし
等倍マクロが撮影しやすい。
オリンパス・オンラインは既に終了し
M.ZDの30mmマクロを買うチャンスも逃しました。
ただねえ
元々30mmマクロにはあまり触手が動かず
チャイナ製?でもあるし、自分のスタイルとして
めちゃ寄る訳でも無いので
だから買わなかったレンズな訳です。
(志熊の30mmもあるしね)
だからの60mmマクロだった訳です。
なら、パナとかパナライカは???
近接距離とある程度しっかり作られている事から見て
個人的には、パナの30mmマクロが魅力的。
M.ZDより値が張りますが、満足感も高いかなと判断。
ということで、ネガのデジタイズのために
マクロレンズを追加で買うとは思っていませんでした。
(戻るなら今のうちだぞとゴーストが囁くのよ)
【4章 機材導入】
①ニコン ES-2
実は、量販店にもアマゾンにも、在庫がほぼなし。
なので、一度は諦めて、先送りを考えました。
しかし、某BC系の通販サイトで、越境した場所に
2点だけ、在庫発見。
ネットで取り置きし、車で回収に参りました。
流石の日本製。でも、高い、たかいです〜。


ここまで来たら、もう引き返せない。
②Panasonic LUMIX G MACRO 30mm F2.8 ASPH.
30mmマクロなんですが

最短距離が10.5cmです。
ES-2の寸法が、きちんと調べられず
だいたい52mmくらいだという事が
ググって判明しました。
なので、勝手な思い込みなんですが
105mmー52mmなので、50mm程度
その間を何かで埋めないと、と思い込んでました。
60mmマクロ検討時に、考えすぎた所為です。
Kenkoなどのメタルフードを2個購入。
もともと、レンズにフードが付いてませんから
普段使い時のフードにも使えるという考え。
でも、計算してもなんだか上手く行きそうにありません。
その中で・・・・フランジバックの言葉が。
某◎格系サイトでしたが、MFTは、だいたい20mm。
ポクポクポク・・・ちーんん。
一休さんな気分です。
スペック表をみても
撮影可能距離:0.105m〜(撮像面から)
とちゃんと書いてあります。
つまり・・・
105ーフランジバック20ーレンズの長さ64=約20mm。
これが、このレンズのワーキングディスタンスなのかと。
だったら、フードも何も要らないんじゃ?
と結論に至りました。
ホント、時間掛かり過ぎ。
余計な、モノも多少買ってしまいました。

で、レンズが到着。


そして・・・なんと、日本製!!!

試しに、PEN-Fに装着。



フォーカスが甘いけど、近接を。

そして、合体。

OM-D EM-1 MarkⅡ
Panasonic LUMIX G MACRO 30mm
マルミ ステップアップリング 46mm→52mm
ニコン ES-2
の順に付いています。
はい、メタルフードは不要でした(爆)
③Pixel G1S RGB LED ビデオライト
ついでに光源も購入。
たしかM2pictさんも紹介されていた気がして
密林で「欲しいものリスト」に入れてました。
いや、これで8000円は安い。




色温度も調整できますし、便利そうです。

【5章 実証実験と結果】
いよいよ、デジタルデュープです。
フォルダーはFH-4。
フィルムを装着します。
ゴミとかのクリーニングはホントはちゃんとすべきでしょう。

三脚に、カメラを固定。
反対側から照明を。色温度は5300Kにしました。

こんな風に、フレームぴったりにフィルムが。
30mmマクロとES-2の組み合わせなら
悩む必要、無かったんですよね。
フィルムの設置ですが
未露光部分が写る形にした方が
後の現像時に有効だと分かりました。
さて、撮影した、フィルムがコチラ。

SILKPIXを使って現像し、Appleのアプリ「写真」で調整。

どうでしょうか。
元々、バスから撮影した写真なので
これだけ再現できれば、満足かと。
【6章 所感】
思いつきで始めたんですが
正直、コストを考え、辞めようかと思ってました。
結局、レンズ(パナ30mmマクロ)とES-2、
そして、廉価版のSILKPIXを導入するのですから
6万円超えになりました。
ただ、性格的に「やると決めたらやる」に固執する事もあり
幸運にもES-2も手に入ったので、年末のこんな時に
なんとかデジタルデュープの実験は成功しました。
フジなどのデジタル化サービスはあるものの
500万画素程度であり、全部のフィルムを一括に
出しても、見ない写真も多いですし
必要な写真だけ、自分でデジタイズした方が
自分の用途には合ってるなと思ったのも
この形になった理由です。
さて、過去の遺産?である
フィルムですが、それなりの整理と清掃も必要。
はたして、それをやり、デジタル化するのか
そんな時間があるのかしら、という事ですが
とりあえず、やりたい事ができる環境は整いました。
機会があれば、60mmマクロの対応も
挑戦してみたいと思います。
というわけで
お疲れ様でした。
よいお年をお迎えください。
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