韓国人による「韓国本」2006年02月22日 20時35分

反日韓国に未来はない
題名:「『反日韓国』に未来はない」
出版:小学館文庫 著者:呉善花(O Sonfa) 定価:476円+税

かなり前に買ったまま積ん読になっていた、韓国本。
「嫌韓流」と平行して読んでました。
著者の呉善花氏は韓国生まれの韓国育ち。日本人じゃない視点から
どう描かれているのか非常に興味がありました。
最初の1/4くらいは、日本よりでも韓国よりでもない
なんだか「どっちともつかず」的な内容で、靖国問題もホント理解
してるのかわからない部分もあって、電車の中で投げ捨てようか
(投棄はいかんよ)とも思いましたが、読み進めていくうちに
韓国で育った人しかわからん、その独特の思考パターンから
反日を読み解いていく内容に、最後まで読むことができました。

反日教育を戦後の民主化の軸にしてきた韓国にとって
高学歴者になるほど、そのアイデンティティの軸が「反日」
になっていること、そして、著者自身、日本へ来ることで、
その「反日」の矛先であるはずの「悪い日本人」を見つける
ことができなかった時の自己再構築と呼ぶような苦労が
あったこと。非常に興味深いです。
「小中華主義」を拠り所とする伝統的な考え方や
ロシア・マルクス主義からの帝国主義=倫理悪の思想等々
そうした錯綜した考え方が「反日」の中にあるのかと思うと
のほほ〜んと島国で生きてきて、なんでも「水に流せる」
日本人と韓国人の間には、クレバスのように細く深い溝を
感じざるを得ません・・・。
それを埋められるのは、無知と無関心からの脱却。
まずそこからはじめないといけないかもしれません・・・。