『長いお別れ』(清水俊二訳)2013年11月28日 19時31分


先日オーダー靴の話題を書いたんだけど
そこの店長とメールでやりとりしていて
やはり同世代、似たような映画や本を読んだりしています。

こっちはダーティハリー、向こうはスティーブ・マックィーン好きとか。
やはり、レイモンドチャンドラーは読んでいたりして
最近の若い子は、こういう「ハヤカワ文庫」系って読むのかな?

これ、学生時代に購入した本なんだけど、たぶん既に絶版品。
ハードボイルド読本
ハードボイルド系の小説の解説本っていうのかな・・
アイテムつまり、ウィスキーとかカクテルとか、拳銃などのアイテムのウンチクと
それらが登場する小説を紹介する第一巻と、登場人物から紐解く第二巻ていう
まあ、カルチャー本の類だった訳ですけど、これでいろいろ雑学得たり
読みたい本を見つけたりと、なかなか便利な本でした。
まあ、知らないけど「ギムレット」をバーでオーダーしてみたりとかね。


無性に、チャンドラーを読みたくなったりして
この手の文庫本は、捨ててなくてキープしているのだけど
あまりに本だらけになるものだから、その一部はカミさんの実家の押入に預けて、もう10年以上?

人様のおウチに置いてあるって、まあどうかとも思うのだけど
そろそろ、行って回収と整理しなきゃって考えておりますです、ハイ。

黄ばんだり、紙シラミが湧いてたらどうしようとかも思うけど
すぐには行けないものだから、本屋のハヤカワの棚を見たら、たままたあったので、
これだけは、購入してしまいました。

(しかし、最近の本屋は棚の在庫が少なすぎて、ワクワクしないよね。だからアマゾンに負けるのだ)

長いお別れ
レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」

文庫で1000円って、えっそんなに高かったって驚いた次第。
昔は700円位だったって思うけど、何十年も売ってる名作中の名作です。
(ついでに、ハメットの「マルタの鷹」も買っちった。読んだ事あったか忘却)

しかしね・・・
「ロング・グッドバイ」なるタイトルで、村上春樹が訳してるのも売ってるのよ、奥さんっ。

なぜか、この方、チャンドラーの翻訳もやられるらしいのだけど、なんかね。
個人的には、自分が読み親しんだ本を汚された感じがするのは何故なんだろう。
単に、好きな作家ぢゃないからかな・・・?

そうは言っても村上春樹はね、読んで無い事はないのよ。
ていうか、実は、結構読んだクチ。

「羊を巡る冒険」シリーズとか読みましたよ。あれはまあまあ。
一番面白かったのは「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」だった思う。

「ノルウェイの森」なんて、私小説じゃないの、あれ? ・・ていう位面白くなかった。
(↑これ、団塊の世代の好き勝手に生きてた雰囲気が良く出てる本だと思う(辛口)。
 最近の発言も、GHQ教育の洗礼を受けた団塊そのもの。戦後レジューム世代)

もう、最新刊がでると、マスコミを上げて大絶賛するのは、なんなんだろうね(´ヘ`;)

清水・春樹訳を比較検証した本もあるらしいのだけど、そのウチ読んでみるかな。


清水俊二訳「ギムレットにはまだ早すぎるね」(『長いお別れ』第52章)
村上春樹訳「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」(『ロング・グッドバイ』第52章)

原文は「To say Good bye is to die a little.」
清水俊二訳「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」(『長いお別れ』第50章)
村上春樹訳「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」(『ロング・グッドバイ』第50章)

春樹の訳は、余計だと思う。全体を読んだら、そうじゃないのかしら。

自分なら「さよならを言う事は、ちょっとだけ死ぬことだ」かな・・(笑)。

マーロウを読むのは、清水訳って事で、私は行きます(宣言)。

永遠の02013年08月15日 00時00分

永遠の0
こんな機会もなかなか無いので
帰省中の2日間掛けて、読書を敢行。

最近、ほとんどが「積ん読」で
なかなか読みかけた文庫本すら完読できない始末。

13日は、どこにも出かけず、この本を読み切る事に専念。

百田尚樹・講談社文庫
「永遠の0(ゼロ)」
全589ページ


この本を知ったのは
コナミ・コジマプロダクションのネットラジオで
小島監督が薦める1冊の本として「風の中のマリア」とともに
取り上げられていました。



フリージャーナリストの姉の依頼で
司法試験に数回落ちて浪人(ニート)中の弟が
特攻で無くなった実の祖父の足跡を辿るお話し。

ある番組で、百田さんの作家活動に触れたものを見ましたが
徹底的な調査=興味のあるものを掘り下げていく姿勢が紹介
されていました。それは、このデビュー作からなのでしょう。

あの大東亜戦争当時の、いろいろな方々の側面を
祖父=宮部久蔵という人物に集約して描かれているのではないか
そう思います。

正直聞き飽きた、歴史の解釈や他国の干渉も要らない。
くだらない評論家や学識経験者のフィルターも要らない。
ましてや反日かつ自虐史観も。

現代の我々がどう感じるとかの解釈も無意味。
史実がどうであったか。
0はそういう意味でもなかなかの良書だったと想います。

物語の中、
姉の同僚である、ジャーナリストが
「神風特攻は、イスラム原理主義の自爆テロと同じで
 特攻はテロリスト」だと言う件があります。

アホらしくて笑ってしまう論理ですが、
そういう輩がいるのも事実。
あの911でも、同義で論じる話がありました。

普通なら、私もココで本を投げ捨てる訳ですが
そこは、作者がきちんと反論すると思って、読み続けます。

とある元海軍中尉との会談で、こいつがコテンパにやられる。
マスゴミ・ジャーナリストと呼ばれる連中を痛烈に批判する
作者の叫びが聞こえます。

『君の政治思想は問わない。しかし、下らぬイデオロギーの視点
 から特攻隊を論じることはやめてもらおう。死を決意し、
 我が身なき後の家族と国を思い、残る者の心を思いやって
 書いた特攻隊員たちの遺書の行間も読み取れない男を
 ジャーナリストとは呼べない』と。

とにもかくにも・・・
終戦の日を今年もむかえるにあたり
どうも、マスゴミの左寄りの意見しか流れないのに
気色悪さを感じます。

◎HKをはじめとする反日放送局では
討論会と称して、怪しい議論を展開します。

何を議論しても、TVに出てくる方々は、トンチンカン。
作為的な演出、計られた出演者だと感じます。

「あの戦争を総括していない」などと、昭和末期生まれの
若造が出てくるのに至っては、反吐がでそうです。

そもそも、国内のマスゴミが「A級戦犯」云々とはなんぞや。
国内法でもなく、国会でも「そんなものはない」と審議され
少なくとも「国内」では、存在しないものを
わざわざ、極東リンチ裁判の判例を、引合いに出す始末。

一番の問題は、国内の新聞社とTV局にあり!
靖國参拝なぞ報道しなければ、それでおしまいです。
外国の意見として中韓のコメを垂れ流す必要が何処にある?

毎年繰り返される、無意味な報道に辟易します。


少なくとも
日本人が立ち上がっていなかったら、この国は存在していない。
それがあの当時の国際情勢です。

さて、話がそれましたが
本書では、そんな枝葉末節は議論されていません。

あと数年すると、生きた証人もいなくなってしまうと
ウソをいう輩が後を絶たなくなると心配です。

本書については、一気に完読した価値がありました。

まとまりの無い感想ですが、この辺で。

久々に、完読。2012年11月03日 17時41分


舞い降りた天皇

最近、いや数年来、本を買っても積ん読がほとんど。
その時の勢いで、文庫や雑誌を増やすんですが、斜め読みしかできてないのがほとんど。

この本も、2010年12月14日にブログUPしてるから、もう2年(´ヘ`;)
それが、ようやく完読となりました( ´ ▽ ` )ノ


当時のブログのコメントはこんな感じ。
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もちろん日本の神話は、
『ヤマト王朝の成立において、その正当性を訴えるために、作られたもの』
というのは、正しい面もあると考えています。

ただね、『神となった人々』は、当時の有力者だっただろうし
その方々が、神として奉られ、そして、2000年経ても
神社において、我々の信仰を集めているという事実からすれば
些細な事だと思っています。

まあ、途中で投げ出す本かもしれませんが、どうにも気になりましたので。

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ちょうど「天皇論」とか「新天皇論」とか、
いまじゃ、完全に「おかしくなった」と思われる、小◎よしりんの本を読んでいた時期。

(保守系をあれだけ擁護していた作家なのに、AKB絶賛と反原発と、
 先日の安倍総裁批判からして、変質したと推察。
 というか、軸がぶれる人は、正直信用ならない・・・。
 いろいろ買ったけど、数冊残して、売り飛ばす予定。)

閑話休題。
たぶん、1年ちょっと掛けて少しずつ読んでいたんだと思う。
上巻は、ちょっとスローな展開だけど、後半は、比較的一気に読めました。

内容としては、天皇(大和王朝)はどこから来たのか?
という歴史のタブー?に触れるもの。

古事記・日本書紀は、ワクワクするけど、荒唐無稽な話が多いです。
当然、その土地の伝承やモデルがいたであろうけど
万世一系の大和王朝の流れを、ある意味、正当化するための書物だった事は
政治学的にもそれはわかります。

でも、この国の天皇を頂きに置くシステム(といっちゃうけど)は良く出来ていて
(皇紀が正しいとすれば)2600年近く、それが機能して国体を保持し続けている事実は、お隣の人工国家や恨み辛み半島の人からすれば、信じがたいと思う。

そもそも「3000年の歴史」と言う割 りには、大陸に千年単位で続いた国など
満足にないのだから・・・半島にしたら自慢できる歴史もないから他の国を貶める
教育をするしかない・・・。我が国が数千年単位で存続しているのは奇跡とも言えます。

大元となる、大和朝廷(いまはヤマト王権て教えるらしいですね。仁徳天皇陵とも教えない。
日本の教育機関には、そういう種類の方々が多いと、推察できます。)を形成した
種族はどこから来たのか。魏志倭人伝を紐解くストーリーが展開されます。

たしかに、北九州あるいは対馬・壱岐を中心とした倭国がこの国の形成に大きく
関わっているのは、まあ納得する部分も多いです。
(百済・高句麗という国もありました。
 今の恨み辛み国とは縁は無いのですが、これを逆手に取ってくるんですよ)

ただ、この本を真っ当に受けると、なんだか古代のパワーポリティクスというか
覇権争いの歴史というか、生々しくて、神社にお参りする時の邪念になるかも。

面白い本ではあるのだけど、では天孫降臨の舞台が、
なぜ、ずいぶん南に下った、「高千穂」なのかもわかりません。
そちらには展開されて行きませんでしたので(;^_^A 
この本でも、神社で御祭神として祀られる所が、意外に少ない
「天孫」の扱いは酷いモノですけど、なにか理由はあるに違いありません。

結論として、初代天皇「X」が明確になっている訳でもなく
推察の域からは出ていません。
という事で、読了した感想としては、なんか複雑というか腑に落ちてない。

まあ、歴史小説というより、歴史ミステリー?
・・・これは、あくまでも、加持氏自身の歴史解釈なのですよね。


でもね。ふうーんて思った事が1つ。

竹島には、まず、自衛隊を置くべきだと思うんですけど(爆)
じゃ、観光客が半島から押し寄せてる(獲られそうな)と言われる、
対馬と壱岐てどうなんだろうと調べるとですね。

対馬壱岐

拡大すると・・・

対馬
対馬

壱岐

壱岐

海上自衛隊がいる・・・。対馬には 陸自も。

ああ、なるほど(守るべくして守っている??)と思った次第。

ということで、久々の読書感想文?でした。